代表幹事コメント

2016 年度与党税制改正大綱の決定について

2015.12.16update

一般社団法人 関西経済同友会
代表幹事 村尾 和俊

法人実効税率の20%台への引き下げと中小企業の設備投資を対象とした固定資産税の減税は、企業の国際競争力の強化や設備投資の活性化を通じた日本経済の好循環と持続的成長を企図しており、「強い経済」の実現に向けた政府の意志が示されたものとして評価したい。なお、法人実効税率については、諸外国と同等の水準への引き下げに向け、さらに検討を進めていただきたい。

消費増税に伴う負担軽減策として採用される軽減税率については、事業者の事務負担が軽減されるよう、引き続きご検討いただくとともに、対象品目の線引きによる消費者の混乱を招くことのないよう、周知活動の徹底等、万全の対策を講じていただきたい。

減税策の一方で、代替財源の確保は重要な課題である。持続的な財政を実現するためには、代替財源として、恒久的、安定的な財源を確保する必要がある。今後、消費税率10%超の議論を含めた社会保障と税の一体改革を中心に、真に国民の痛みを伴う改革にも真正面から取り組む必要があるものと認識している。

我々経済界も、わが国の持続的な経済成長に向けた政府の動きに呼応しつつ、その実現のため、率先垂範し動く決意をもって取り組んでいきたい。

以上