代表幹事コメント

2014 年度の政府予算成立について

2014.03.20update

一般社団法人 関西経済同友会
代表幹事 加藤 貞男

本日、2014年度の政府予算が参院本会議で可決、成立した。衆参両院のねじれが解消し与党主導で審議が進んだことから戦後3番目の早期成立となった。まずは、4月からの消費税率引き上げによるわが国経済へのマイナスの影響を打ち返す準備を整えた政府の取組を高く評価したい。

予算の内容については、歳出総額が95.9兆円となり、産業競争力の強化やインフラ整備など2013年度補正予算と一体で成長戦略の実行に資するものとなっている。加えて、アベノミクス効果や消費税率引き上げによる税収の増加を受けて基礎的財政収支が5.2兆円改善するなど、財政健全化についても一定程度配慮したものとなっている。

一方で、社会保障関係費の増加に歯止めがかかっておらず、財政健全化目標である2020年度の基礎的財政収支黒字化に向けては引き続き課題が残っている。今後も景気回復と財政健全化の二兎を追う難しい局面が続くが、政府には、両者を睨みながらメリハリと規律のある財政運営に取組んでいただきたい。

経済界としても、デフレを脱却させ、わが国経済の持続的成長を実現させるという政府の覚悟をしっかりと受け止め、産業競争力の強化並びに景気の好循環に資する取組を着実に進めていきたい。

以上