ＴＰＰ交渉参加について

政府は、本日、ＴＰＰ交渉参加を表明した。日米首脳会談での共同声明を発表してから、時期を逸せず参加表明したことを高く評価する。

ＴＰＰ参加によって、アジア・太平洋諸国の成長力を取り込むことが期待できる。また、関西にとってつながりの深い中国や韓国との経済連携協定の交渉にも好影響をもたらすだろう。一方で、ＴＰＰ参加国は既に会合を開催しており、日本の出遅れによる代償は少なくないが、世界第３位の経済大国としてルール作りをぜひ主導してもらいたい。

日本は、過去にも繰り返し厳しい貿易交渉を経験したが、その都度、危機を乗り越え産業の競争力を高めてきた。これまで補助金や関税といった保護に頼ってきた産業には、これを契機に自助努力によって国際競争力をつけてもらいたい。そのためにも、政府は無秩序に補助金をばらまくことは避けるべきだ。ＴＰＰへの参加が、政府と産業界が一丸となった抜本的な産業構造転換の好機となることを期待する。

安倍政権はＴＰＰ参加が三本の矢でもっとも重要な成長戦略の核であることを肝に銘じるとともに、思い切った規制改革も同時に実行すべきだ。

以上