新型コロナウイルス – 大阪府による3度目の緊急事態宣言要請について
2021.04.20update
- 本日、大阪府が緊急事態宣言を政府に要請した。重症患者数が確保病床数を上回り、通常医療が一部制限されるなど、医療崩壊と言わざるをえない状況となり、文字通り「緊急事態」に直面している。
- 前回の緊急事態宣言下においても新規感染者数は下げ止まり、同様の対策を継続するだけでは収束は困難と予想されていた。感染力の強い変異株が蔓延する中、まん延防止等重点措置を、再び緊急事態宣言へと看板をかけ替えるだけでは、感染拡大は抑えられない。大阪府は、政府と協力し、科学的裏付けに基づいた強力な対策を、短期集中で、躊躇なく行うべきである。多くの事業者が影響を受けることになるが、早期の感染抑制こそ最大の経済対策である。国においては、事業者に対して有効な補償がなされるよう、大阪府への支援を求める。
- 全国的に感染が拡大するなか、大阪からの重症患者受け入れを表明していただいた滋賀県、大阪に看護師を派遣いただく全国の病院に心から感謝申し上げる。わたしたち大阪府民は、余裕のない貴重な資源を割いていただくことを、真摯に受け止めなくてはならない。われわれ経済界も、今まで以上にテレワークやオンライン会合を活用するなど、わたしたちの街を守るために、「自分ごと」として徹底的に接触機会の削減に取り組む。
- 国・自治体がどのような対策を掲げても、一人ひとりが感染症対策に真摯に向き合わなければ、この感染拡大に歯止めをかけることはできない。感染を広げているのは、ウイルスではなく、われわれ自身の行動である。形だけの感染症対策になっていないか見直し、「飛沫」「接触」「エアロゾル」の3感染ルートの遮断を徹底しなくてはならない。行政ならびに専門家は、改めて、一般市民に正確な知識・情報を分かりやすく提供するよう努めていただきたい。
以上
一般社団法人 関西経済同友会
代表幹事 深野 弘行