新型コロナウイルス ― 緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の解除について
2021.09.28update
- 本日、政府は、19都道府県に発令中の緊急事態宣言と8県に適用しているまん延防止等重点措置を、9月30日の期限をもって解除することを決定した。1月8日に2度目の緊急事態宣言が発出されて以降、3月22日から4月4日の2週間を除き、いずれかの都道府県で緊急事態宣言又は、まん延防止等重点措置が発令されていた。ようやく、暗く長い隧道から抜け出そうとしていることに、ひとまず安堵している。最前線に立ち続ける医療従事者、保健所職員の皆様に、心から感謝を申し上げたい。
- 各種制限が段階的に緩和され、徐々に社会経済活動が活性化されると大いに期待している。しかし、ここで警戒を緩めて、リバウンドを繰り返すことがあってはならない。遅れていた我が国のワクチン接種率は、政府・自治体、職域接種に協力した事業者の尽力により、世界の先頭集団に追いついたが、ワクチン接種が先行する国々においても、いまだ感染収束には至っていない。今回の解除に浮かれることなく、我々一人ひとりが、引き続き感染症対策に取り組まねばならない。
- コロナ禍によって、我が国の医療体制の問題が露呈した。ワクチン・治療薬の薬事承認過程においても、様々な課題が改めて浮き彫りとなった。喉元過ぎれば熱さを忘れる、とならぬよう、政府・自治体には、「第6波」に対する備えはもとより、今後発生しうる新たな感染症も見据え、必要な施策を迅速に実行して頂きたい。経済界としても、安易に「コロナ前への回帰」に向かうことなく、感染症対策を徹底しつつ、新しい社会へのパラダイムシフトに向け、反転攻勢を強めていきたい。
以上
一般社団法人 関西経済同友会
代 表 幹 事 生駒 京子