平成 25 年度予算政府案の閣議決定について
2013.01.29update
19年ぶりの越年予算編成となったが、平成25年度予算政府案が閣議決定された。一般会計の総額は92.6兆円と前年度当初予算を2.3兆円上回り、過去最大の予算規模となっている。
本予算案は、民間投資を喚起し経済成長を促すのに十分な規模であり、また、重点分野に予算配分するよう腐心の跡がうかがえ、評価できる。これによって成長を達成して税収を増やし、それが財政再建、ひいては日本経済の復活につながることを期待している。
少子高齢化が進む日本では、医療、バイオ分野を重点に据えるべきである。関西には、優秀な大学や研究所、製薬会社が多く存在している。本予算案に計上されたiPS細胞を使った再生医療の実現を目指す研究体制や、医薬基盤研究所(彩都)が中心となる「創薬支援ネットワーク」の構築などで、関西が中心的役割を果たし、日本経済を持続的な成長軌道にのせていきたい。
新規国債発行額は42.8兆円となり、4年ぶりに税収額を下回り、公債依存度は低下した。しかし依然として高い水準である。成長戦略と財政再建の二兎を追うためにも、社会保障と税の一体改革など、痛みを伴う施策については国民の理解を得て、着実に実施すべきである。
以上
一般社団法人関西経済同友会
代表幹事 大林 剛郎