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提言・アピール等

価値創造型DXを推進するために、DX阻害要因を戒めよ
~真の課題認識とDX理解から革新をスタートさせる~

2024.04.25update

一般社団法人関西経済同友会
DX戦略委員会

関西経済同友会DX戦略委員会(委員長=藤川博章 博報堂 常務執行役員 関西支社長)は、提言「価値創造型DXを推進するために、DX阻害要因を戒めよ~真の課題認識とDX理解から革新をスタートさせる~」を取り纏めました。

1.日本企業のDXにおける現状と目指すべき姿

デジタル技術は年々進化を遂げ、デジタル化が急速に進展し、ビジネスが変容。
→本質的な成功のためには「目的」を明確にし、D(デジタル)を「手段、ツール」として利活用し、X(トランスフォーメーション)によって価値創造を目指すべき。

2.DXの本質とは ~今一度、D<Xへの意識改革とアクションを~

⑴DXの定義

①DXとは

■Digitization
 …アナログ・物理データのデジタルデータ化。主にデジタル技術やサービスの導入を指す。
■Digitalization
 …個別の業務・製造プロセスのデジタル化。業務および製造プロセスの効率化が主目的。
■Digital Transformation
 …「顧客起点の価値創出」のための事業やビジネスモデルの変革。

②DX実現に必要な考え方 ~「とりあえずデジタル化」に陥らないためには~

・DXを検討する段階では、手段・ツールを取り入れることに終始しがち。
 目的から考えないとDXという変革には辿りつくことはできない。
 WhyとWhatを定めることで、Howが明確になる。
  Why=ビジョンとなる目的、ミッション
  What=商品・サービス、人材 
  How=具体的な取組内容

③価値創造型DXとは

・本委員会が活動当初から提唱しているDXの本質。
『新しい生活様式に即した顧客、企業、社会にとっての感動・満足・課題解決を追求すること』であり、その取り組みにはデジタルの戦略的な利活用が有効であり、速度をあげる。

⑵DXの要諦 ~価値創造とは~ 

①価値創造は顧客価値を考えることから始め、ビジネス変革を成すべき   
②価値創造のための「つながり」のスキームを考える   
③価値創造を統合推進するのがCDO。CDOの人事への関与を高めて加速  
④価値創造起点でDX戦略を策定し、新たなビジネスモデルを創出せよ 


3.DXの阻害要因 ~それでもDXが進まないのは何故か?~

【日本特有の現状満足感からくる問題意識の低さ】
【モノづくりレガシーの重荷】
【失敗を許容できない組織文化】
【デジタル人材不足という幻想】
【DXという言葉への理解のブレ】

4.【提言】  

提言1.DXの本質を理解し、意識変革からアクションプランの実行へ

(1)DXの本質理解、価値創造のために
 ① 現状を知る、環境変化を知る
 ② 効率追求型から価値創造型への発想転換
 ③ DXは全社一丸となっての取り組みである

(2)手段のDXから「価値創造型DX」へのアクションプランの実践を
 ① ビジネスモデルの再定義(もしくは新しい事業パーパスの策定)が必要
 ② DXシナリオ、中期・長期のロードマップの策定
 ③ DX推進人材の育成、体制構築、権限委譲

提言2.DXの阻害要因を戒め、価値創造型DXのスタートラインに立つべき

(1)価値創造型DXの実現には阻害する要因を取り除くことが最重要の課題(=ゼロスタート)
(2)『DX阻害要因戒めカード』を有効活用し、一丸となって取り組むべき

◆DX阻害要因戒めカード

 (ページ下部よりPDFダウンロードいただけます)

以上

提言・アピール等

【提言】価値創造型DXを推進するために、DX阻害要因を戒めよ ~真の課題認識とDX理解から革新をスタートさせる~