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提言・アピール等

平成 24 年度予算編成・税制改正に関する緊急提言
~聖域なき歳出削減を断行し成長実現予算に~

2011.10.13update

平成 23 年 10 月 13 日
社団法人 関西経済同友会

経済政策委員会

9月末で平成24年度予算の概算要求が締め切られた。現在、平成23年度第3次補正予算の議論が活発になされているが、補正予算が復興の前進に必要不可欠なものであることと同等以上に、平成24年度の本予算も復興を含め将来のわが国の大きな方向性を決める極めて重要なものである。しかしながら、概算要求の中にはその方針は見えず、しかも本来8月末である予算の概算要求の締め切りが1か月も遅れた。政府は、危機感をもって予算編成の取り組みを加速し、議会での徹底的な議論を尽くした上で予算を成立させて、わが国の方向性を明確に示すべきである。

本予算を考える上では、第3次補正予算に盛り込まれる復興政策との関係を十分意識する必要がある。補正予算との重複や不要不急の政策・事業等への予算配分を徹底的に排除しつつ、補正予算との相乗効果・連続性・一体性を考慮し、中長期的な視野を含む持続性を持った予算編成を追求すべきである。また、補正予算の財源として復興増税が議論されているが、本予算で徹底的な歳出削減が明確に示されない限り、増税に対する国民の理解は得られない。復興財源策として政府保有株の追加売却を打ち出すなど、増税規模を圧縮した点は評価できるが、本予算においても、社会保障費の増加への歯止めやバラマキ政策の即時中止、公務員人件費の削減等、聖域なき歳出削減を明確に打ち出すことが不可欠である。

政治に対する国民の失われた信頼を取り戻し、わが国の持続的な経済成長へ明確な道筋をつけることが野田内閣の第一歩となる。関西経済同友会経済政策委員会は、持続的な経済成長と聖域なき歳出削減を強く意識した予算編成と税制改正の実現に向け、以下の提言を行う。年末に向けた政府の予算案作成とその後の国会審議において、本提言が活かされることを望む。