子供の教育と地域社会のあり方に関する提言
~日本の将来を担う人材育成に向けた家庭・学校・地域の協働と実践~
付属資料 P1 P2 P3 P4
はじめに
Ⅰ.児童生徒および教育・社会の現状の問題点
1.児童生徒の現況
①自律心・社会性の欠如、刹那主義、好奇心のなさ
②体力の低下
③少年犯罪の増加
(図表-4)刑法犯少年の推移(資料:大阪府警察本部「大阪の少年非行平成12年中の概況」)
④ストレスの多様化
⑤問題を起こす児童の増加~不登校児童・生徒、学級崩壊の増加
2.教育現場の現況と教育制度の動向
①新教育課程の実施による授業時間数、学習内容の削減
②教育現場・教育委員会・文部科学省の意識のミスマッチ
3.教育に関わる家庭、地域社会の現況
①教師ですら指導できない街中の子供たち
②大阪府警察本部(少年課)の少年犯罪防止への取り組み
③親の変化・家族の崩壊
④学校教育への押し付けと教員に対する不信感
Ⅱ.悪化の要因
1.家庭教育における歪みの増大
2.地域社会、地域コミュニティの崩壊
3.教育現場を取り巻く構造的要因
①教師の高齢化と年齢構成の歪み
②競争原理・モティベーションの欠如~教師の評価・処遇制度等に起因
③現場の意向が反映されない運営体制
4.その他社会的な要因
①「個」と「公」のバランスの欠如
②夢・志なき子供、志を示唆・支援できていない保護者や教師(大人)の存在
③学校歴の残存とゆとり教育の弊害(悪循環)
Ⅲ.教育の活性化に向けて~家庭・地域社会、教育関係者に対する提言
1.家庭・地域社会に対する提言
提言1:保護者に対する教育の強化
提言2:民間人による教育現場・教育委員会へのサポート
提言3:「こども110番の家」(cf.マクドナルド全店)などを通じた治安維持への貢献
提言4:PTA・学校協議会への積極参加
提言5:プロチーム・実業団チームによる少年スポーツ教室
2.教育関係者に対する提言
1)文部科学省に対して
提言1:頑張った教師が報われる仕組みや新たな教員を任用できる形に法制度を改正
提言2:文部科学省と教育委員会・教育現場の連携強化 (図表9)国と地方公共団体との関係
提言3:教育カリキュラムの追加・再編
提言4:学力の詳細な把握・分析を継続して行う
2)都道府県・市町村教育委員会に対して
提言1:都道府県教育委員会が負う業務の整理と全体予算の増強~管理主体は市町村の教育委員会に
提言2:総合学習の戦略的な活用と地域振興や地域アイデンティティに直結する教育カリキュラムの推進
提言3:校長の教育理念が実践できる制度整備
提言4:学校間競争のすすめ~前提となる学校の説明責任の発揮
提言5:やる気のある若手教員の積極的な採用
3)教育現場に対して
提言1:教師が授業に集中できる環境づくり
提言2:子供の理解度・好奇心を高める授業の実践
提言3:学校と地域社会の相互交流の推進
おわりに<関西経済同友会の決意表明>
平成13年度 教育社会委員会活動状況
平成13年度 教育社会委員会常任委員会名簿
2002年4月
社団法人関西経済同友会
教育社会委員会