コロナ禍の今、地方自治を問う
2021.03.30update
関西経済同友会 地方分権委員会(委員長=杉野利幸 三紀運輸 代表取締役社長)は、報告書「コロナ禍の今、地方自治を問う」を取り纏めました。
当委員会では今年度、新型コロナウイルス感染症への対応を対象として、有識者による講演会や都道府県・指定都市へのアンケートを通じて、国と地方の連携・役割分担のあり方について調査・研究を行った。
コロナ対応を対象として、国と地方の関係性や問題の所在を明らかにすべく行ったアンケートでは、回収率100%の回答内容を基に8つの観点(役割分担、首長の権限、財源、人員、行政間連携、住民との関係、企業との関係、今後の地方分権改革)で分析を行った。
その結果、一旦、出口が見えたかに思える地方分権改革につき、コロナ禍という状況下で、改めて地方分権改革の本質的・普遍的課題(権限移譲・地方自治体の財源等)が浮き彫りになった。
そして、委員会活動を通じて見えてきた課題と対応の方向性を5項目((1)国と地方の役割分担の検証の必要性、(2)地方への権限移譲に関する検証の必要性、(3)財源対応、(4)危機管理体制の構築、(5)地方自治体と住民自身の「主体性」と「覚悟」)に整理し、地方自治の原点(近接性と補完性の原則)に立ち返っての検証や、地方自治の実現に向けて地方自治体と住民自身の主体性と覚悟も問われることなどを明らかにした。
以上
一般社団法人関西経済同友会
地方分権委員会