アートを活かした人材育成と都市価値向上へ。
~大阪・関西の未来を文化の力でつくる~
関西経済同友会 文化の力委員会(委員長=浮舟邦彦 学校法人 滋慶学園 理事長、委員長(美術展企画担当)=坂上和典 博報堂 特任顧問)は、2018年度から開催してきた社会実験「コーポレート・アート・コレクション『なにわの企業が集めた絵画の物語』展」(第1回・第2回)の成果にもとづき、提言「アートを活かした人材育成と都市価値向上へ。~大阪・関西の未来を文化の力でつくる~」を取り纏めました。
1.【提言の視座】文化の力で、次世代を担う人材の育成と、大阪・関西の都市価値の向上を。
①文化の価値・可能性
文化の力は、未来に向けて新しい価値を創造するイノベーションを促進する。
②大阪・関西の文化の力
大阪・関西は豊かな文化資源を持つ。この文化の力を活用すべき。
③文化を活用したアクティブ・ラーニング
文化の力を活用したアクティブ・ラーニングは、次世代を担う子どもたちの「生きる力」を育てる。
④大阪・関西のフィランソロピー精神
我々大阪・関西の経済界が、フィランソロピー精神の伝統にもとづき、率先して主体的に動くことが重要である。
2.【提言】
(対象:大阪市、地方独立行政法人 大阪市博物館機構、大阪中之島美術館)
文化と芸術は人間にとって不可欠である。多くの人が積極的に文化と芸術に触れ、多様性を尊重しつつ貴重な体験ができる環境づくりに向け、我々経済界は、自らが地域文化の支援のため、具体的で広がりを持った行動に取り組む機運を今後も継続して高めていくとともに、大阪中之島美術館をはじめとした大阪市立美術館のあり方について、大阪市ほかの関係先に対して、以下の通り提言する。
①大阪市内の子どもたちを対象に、美術館におけるアートを活かした
アクティブ・ラーニングの機会の継続的な提供を。
②一方向的な鑑賞機会の提供にとどまらず、
市民自身が美術館の担い手として能動的に参加できる機会の提供を。
③大阪・関西の都市価値を高めるため、夜間開館、イベント開催、
周辺地域との連携など、市民に開かれた新しい美術館のあり方の実現を。
以上
一般社団法人 関西経済同友会
文化の力委員会