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【中間提言】関西都市圏一体での成長に向けて~グローバルで輝きを放つために~

2023.04.03update

一般社団法人関西経済同友会
都市間競争戦略委員会

関西経済同友会 都市間競争戦略委員会(委員長=秀髙 誠 大林組 顧問)では、中間提言「関西都市圏一体での成長に向けて~グローバルで輝きを放つために~」を取り纏め、記者発表を行いました。

1.現状認識
・関西には多くの強みがある。日本第2位の経済規模を誇り、大学・研究機関やものづくり企業が集積。居住環境や交通アクセスも便利で、歴史文化や自然環境にも恵まれている。コロナ禍前はインバウンドで賑わい、高い評価を受けた。しかし、「失われた30年」と言われるように、日本経済は長期低迷を続けており、特に関西ではその感が強い。
・今、世界では各都市が繋がり、競争を繰り広げている。コロナ禍を経てその流れは一層加速し、都市間のナレッジの交流が盛んである。関西もこの潮流に乗って輝きを放つ都市となるため、何をすべきか考察した。

2.今年度の調査・研究
①関西経済の成長に関する当会の過去の提言(72本)に対する振り返りを実施。その結果、「重要な施策であるにもかかわらず、未だに達成できていないもの」として次の8項目を抽出した。⇒【国内外からビジネスを受け入れる環境整備】、【関西内で投資が循環する仕組み】、【関西域外から人材を引っ張ってくる仕組み】、【関西の人口の拡大】、【グローバル人材の拡大】、【次世代成長産業の創出】、【良質な雇用の創出】【関西都市圏一体での施策の推進】
②関西の現状認識、強みや弱みを分析するため、委員会メンバーを対象にアンケートを実施。結果、関西は「生活の質」に関する項目は概ね望ましい水準である一方、「都市の成長」に関する項目の評価が低位となった。

3.提言
(1)海外都市との連携強化について
提言① : 関西一体で海外都市との連携/競争のネットワークに参加すべし
(2)経済成長のためのビジネス環境の基盤づくり
提言② : 「関係人口」増加に注力すべき
提言③ : 外国人受け入れのためのインフラを整備すべし
(「国際化2.0」へ変貌(外国人の受け入れ体制が整備された都市へ))
提言④ : “D&I(Diversity&Inclusion)”から“I&D(Inclusion&Diversity)”への転換
提言⑤ : アカデミアのシーズがもたらすインパクトを最大化させる方策を
提言⑥:「補助金(レスキューマネー)」から「投資(リスクマネー)」へのシフトを
(3)関西都市圏が一体となった競争戦略の推進
提言⑦ : 情報発信・競争戦略の推進は関西都市圏一体で行うべき 【関西の存在感をアピール】

将来如何なる産業が関西の成長ドライバーとなるのかを、現時点で正確に予測することは困難である。重要なのは、次世代産業を生み出すような人材が関西に生まれ、集まる仕組みを整えることである。委員会活動を進めていく中で、海外の諸都市圏と競争するためには、「海外都市との連携強化」、「ビジネス環境の基盤整備」、「関西都市圏一体での競争戦略の実行」が重要であると認識した。そこで今回は、当初予定していたベンチマーク都市の設定等に踏み込む前に、これら課題の達成にむけた方策を検討した。長期低迷が続く関西経済を治す特効薬はなく、これまでの提言等を着実に実行していくことが重要である。関西に外国人が多数来訪する2025年の大阪・関西万博を迎える今が最大のチャンスである。

以上

提言・アピール等

「関西都市圏一体での成長に向けて~グローバルで輝きを放つために~」