「中之島4丁目再生医療国際拠点」(仮称)の早期実現に向けて
~「中之島4丁目再生医療国際拠点」基本方針(素案)の提示を受けて~
関西の医療産業振興のため、中之島4丁目の再生医療国際拠点の形成は、そのパイオニアとなる事業であり、ぜひとも早期に実現させ、成功させ、更に持続的に発展させねばならない。本委員会が2016年11月25日に発表した提言では、大阪市中之島4丁目をゾーン1(アゴラ)、ゾーン2(医療関連施設)、ゾーン3(民間土地)に区分した上で、ゾーン間の連携を通して文化と医療の融合を目指すというコンセプトを述べ、「事業主体のあり方など事業スキームは、今後検討し調整する」とした。
同地の事業について、大阪府、大阪市および関西経済3団体、大阪大学、日本再生医療学会、「中之島まちみらい協議会」により、「中之島4丁目再生医療国際拠点検討協議会」および「中之島アゴラ構想推進協議会」が開催され、ゾーン2(医療関連施設)については、おおむね本委員会が提言した方向性の中で、事業化が検討されつつある。
第3回「中之島4丁目再生医療国際拠点検討協議会」(2017年2月16日開催)においては、大阪市から、「『中之島4丁目再生医療国際拠点』基本方針(素案)」(以下、基本方針(素案))が提示され、大阪府知事、大阪市長から、次の意向が示された。
①本事業は、持続可能性を有する事業スキームの構築が鍵を握り、民間主導が重要である。
②本件は大阪の発展に直結する最重要プロジェクトであるから、大阪市保有土地の利用に関しては特例的な措置を講じることを考えている。
③本件の実現にはスピード感が大切で、経済界から専門家にも参画を仰ぐ中で、2017年の夏までに、具体的な事業スキーム、資金調達プランなどが提示されることを期待している。
なお、同年2月17日には、大阪府より、「中之島4丁目再生医療国際拠点」の基本計画(案)策定事業の受託事業者に関する企画提案公募が開始された。
以下に、基本方針(素案)の提示を踏まえ、「中之島4丁目再生医療国際拠点検討協議会」での議論、および大阪府知事・大阪市長の意向を受け、先の本委員会の提言において今後検討するとした事業スキームに関して、今後のプランを提言する。また、先述の公募受託事業者に対しては、「中之島4丁目再生医療国際拠点」に関するこれまでの議論および本提言を十分尊重して業務を実施して頂くことを望む。
(1)民間病院の誘致を実現しよう。
(2)「再生医療」を幅広く捉え、医療関連企業がチャレンジできる間口を広げよう。
(3)建設や運営を担うSPCの議論を早急に煮詰めよう。
(4)証券化やファンドの設立など、事業を運用する知恵を絞ろう。
以上
一般社団法人関西経済同友会
医療都市「関西」委員会