第47回関西財界セミナーを開催
・570名が参加、宣言を採択
第47回関西財界セミナー (2009年2月5・6日)
危機打開に向け関西財界人の決意示す
広域連合設立に全力を
関西経済同友会は、2月4・5日の両日、関西経済連合会と共催で、第47回関西財界セミナーを開催した。経営者242名を含む570名が参加し、「関西から変わる、関西から変える -グローバル危機を乗り越えるために-」をメイン・テーマに、百年に一度と言われる経済危機に直面する中、企業経営、雇用問題などを巡り関西らしい本音の議論を行った。
セミナーでは、冒頭、齊藤紀彦 本会代表幹事が開会挨拶を、続いて下妻 博 関西経済連合会会長が主催者問題提起を行った。下妻会長は、米国発の金融危機の原因は強欲や無責任だが、四半期決算、ROE重視や時価会計などグローバル・スタンダードとされる経営スタイルにも問題があったと指摘、終身雇用やものづくり重視など、日本的経営を再認識し、変化させながら自信を持って愚直に取り組むことの重要性を訴えた。
パネル討議は、中野健二郎 本会代表幹事が議長を務め、井戸敏三 兵庫県知事、本間正明 関西社会経済研究所所長、立石義雄 京都商工会議所会頭をパネリストに議論を展開。現状の分析から米国的経営の問題点、日本政府の対応の遅さ、内需型産業構築の必要性などが指摘された。また、地域の潜在力を引き出す主体的取り組みである「関西広域連合」設立の意義が強調された。
続く5日午後と6日午前は、「関西ブランドと競争力基盤の強化」「新たな産業発展モデルを探る-グローバル市場創造への道-」「政治のリーダーシップと構造改革」「大転換期の企業経営」「危機突破の経済戦略」「リスクをチャンスに-地球温暖化問題と食料の安全保障-」「激動する世界経済と日本」の7つの分科会で活発な議論が行われた。
6日午後は、塩川正十郎氏が特別講演。日本にも世界の変化を認識した改革が必要であり、政・官・民の協力のあり方を組み直す必要性を訴えた。続いて「関西財界セミナー賞2009」授与式を行い、京阪電気鉄道に大賞を、天神橋筋商店街連合、東大阪宇宙開発協同組合、三ツ星ベルトに特別賞を授与した。また、今回新設した「輝く女性賞」をNPO法人J.POSH、第25回全国菓子大博覧会・兵庫(姫路菓子博2008)下村俊子実行委員長、兵庫県豊岡農業改良普及センター 西村いつき氏に授与した。
最後に2日間の討議を総括する宣言を採択。その中で、「『関西広域連合』の設立に全力をあげ、地域主権型道州制の実現を図る」「関西ブランドの育成や道路・港湾の早期整備、関空3空港の一体運営に向けた具体的アクション等魅力ある関西づくりを行う」「新たな経営スタイルを確立、また企業不祥事を防止する」など関西財界人の決意を示すとともに、政府には、来年度予算の早期設立や機動的な経済対策、政治のリーダーシップの発揮を訴えた。
以上