第49回関西財界セミナーを開催
・540名が参加。宣言を採択。
第49回関西財界セミナー2月9・10日
先例なき時代を切り拓く
- 物流・知流・人流の中枢を目指す関西 -
関西経済同友会は、2月9日・10日の両日、関西経済連合会との共催で、第49回関西財界セミナーを開催した。経営者252名を含む540名が参加し、「関西発 アジアと共に栄える道」をメインテーマに、政治・外交・安全保障、産業振興、企業経営、そして関西のあり方などを巡り議論を行った。
セミナーでは山中諄 本会代表幹事の開会挨拶に続き、下妻博 関西経済連合会会長が主催者問題提起を行った。下妻会長は、今、必要なのは悲観論ではなく、冷静な危機感であると述べ、「我々経済人は具体的でありたい。我々のこれからの行動を日本の意志として示す、政治にも影響を与える、若者に背中を見せる、そして若者の背中を押す。経済人は立ち止まってはいられない。積極的に外に向かって、明るく上を向いて、力強く前進していこう」と呼びかけた。
パネル討議は、大竹伸一 本会代表幹事が議長を務め、平井伸二 鳥取県知事、樽床伸治 衆議院議員、佐藤茂雄 大阪商工会議所会頭をパネリストに迎え、関西はどのような自立した地域を目指すのか、関西のグローバル戦略はどうあるべきかという2点を中心に議論を展開した。
9日午後と10日午前は、「日本の信を問う ~どうする政治・外交・安全保障~」「2020年の新興市場と関西」「安心社会への道筋」「関西の産業進化戦略」「つながる関西の地域戦略」「グローバル社会下における企業経営」の6つの分科会で熱のこもった議論が展開された。
10日午後からは、樋口久子 日本女子プロゴルフ協会会長が特別講演。続いて「関西財界セミナー賞2011」授与式を行い、大阪証券取引所に大賞を、オーストリッチファーマ、大和ハウス工業に特別賞を、輝く女性賞に農事組合法人古座川ゆず平井の里、帝人、マロニー代表取締役社長 河内幸枝氏に輝く女性賞を授与した。また、今回に限り設けられた「特別期待賞」が、関西広域連合に贈られた。
最後に2日間の討議を総括する宣言を採択。世界的な枠組みの変化や急速な人口減少などへの対応といった「先例なき時代」を我々が切り拓くべく、「アジアの繁栄を先導すべく関西の地域力を高めること」、「関西広域連合を核に地域主権型国家実現への道を拓くこと」、「関西がアジアに開かれた地域として物流・人流・知流の中枢を目指すこと」、「関西がアジアの活力を取り込み、我が国の持続的成長を牽引すること」、「企業はグローバルな経営戦略と海外市場を連結する人材を確保し、人材の外向き志向を促すべきこと」等、関西財界人の決意を示すと共に、政府には、国家基盤に関わる重要課題を早急に解決し、国民が安心して暮らせる社会の実現を求めた。