環境省・内閣官房 国際博覧会推進本部に提言を手交 ~プラスチック問題解決と循環経済への移行に向け意見交換~
環境・エネルギー委員会では、5月27日、高澤利康委員長(日本政策投資銀行 常務執行役員 関西支店長)ら5名が環境省、内閣官房国際博覧会推進本部事務局を訪問。
2021年度提言「アジアのプラスチック問題解決と我が国の経済成長の両立に向け、循環経済への移行を加速させよ」について説明し、循環型社会への移行の加速、行政・企業・消費者の三位一体での取組推進に向けた活発な意見交換となりました。
(当初、若宮健嗣 国際博覧会担当大臣、務台俊介 環境副大臣と意見交換予定であったものの国会対応のため変更)
■環境省との意見交換 ~循環型社会への移行の加速、行政・企業・消費者の三位一体での取組推進を~
環境省では、室石泰弘 環境再生・資源循環局長、平尾禎秀 環境再生・資源循環局総務課リサイクル推進室長/循環型社会推進室長と面談し、高澤委員長からは、プラスチック問題の現状、対馬視察・海岸清掃での気づき、循環経済への移行に向けて必要となる取組について説明し、主に下記3点を述べました。
- 環境省におけるプラスチック支援循環戦略の策定や、プラ新法の施行など、行政が循環型社会への移行を省庁横断的に推進いただいていることに感謝
- 企業もこの潮流を負担ではなくビジネスチャンスとして積極的に取り組んでいくべきと考えている
- ただし、循環経済への移行は行政、企業のみならず、消費者も含めた三位一体の取組が不可欠と考えており、経済界としても行政と連携してサステナビリティ教育の充実に向けた貢献などもしていきたい
室石泰弘 環境省 環境再生・資源循環局長からは
- プラスチックは、昔は焼却時のダイオキシンなどが問題となったが、現在では資源としての観点が強まっている。プラスチックは炭素の固まりであり、輸入して使用後廃棄するのではなく、資源として有効活用していくことが重要
- 「循環型社会」という概念には20年以上前から取り組んできたが、「循環経済」は、よりビジネス目線が強くなったものと考えており、そのための技術開発支援や実装に向けた支援などにも取り組んでいるところである
- そうした中で、同友会からもこうした提言を出して頂いたことに感謝。環境省としても参考にさせてもらいつつ、引き続き取り組んでいきたい
と更なる取組への決意の言葉で締め括られました。
(左から)高澤委員長、室石 環境再生・資源循環局長、生駒代表幹事
■内閣官房 国際博覧会推進本部事務局との意見交換 ~万博におけるプラスチック問題解決に向けたアクションとは~
内閣官房 国際博覧会推進本部事務局では、髙科淳 内閣官房 国際博覧会推進本部事務局次長(全体統括)と面談。
高澤委員長からは、プラスチック問題の現状、対馬視察・海岸清掃での気づき、循環経済への移行に向けて必要となる取組について説明し、「大阪は 2019 年の大阪サミットで大阪ブルーオーシャンビジョンが 共有された地であるとともに2025 年の万博が控えている。 提言の中でも企業のイノベーションとともに消費者の行動変容が必要と訴えており、ぜひ万博では企業の先進的な取組や、それを通じた未来社会のあり方を来場者が体感できる機会にできればと考えている」と述べました。
髙科 内閣官房 国際博覧会推進本部 事務局次長は、「万博においてもプラスチックは重要なテーマと位置付けている。取組内容も順次改訂しながら充実させているところであり、こうした提言や、具体的アイデアをもらいながらより良いものにしていきたい。万博会場におけるペットボトルの取扱なども今後検討していくべき論点の一つ」と述べ、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする大阪・関西万博に向けた取組・アイデア、比較的来場者が少ないと予想される序盤の施策など様々な意見を交わしました。
(左から)高澤委員長、髙科 国際博覧会推進本部 事務局次長 、生駒代表幹事