関西経済同友会とは

令和4年度 事業計画

2022年4月1日

変革への挑戦
~未来につなぐ関西の基盤づくり~

一般社団法人 関西経済同友会

I. 基本認識

  • コロナ禍の中、我々は繰り返す波に幾度も翻弄され、我が国の脆弱性を痛感させられた。今こそ、先送りしてきた課題に正面から向き合い、感染症を含む様々な顕在・潜在リスクに対する社会経済のレジリエンスを高めなければならない。
  • 世界では、人々の生活やビジネスなど様々な領域でデジタル技術の急速な進化による変革が加速している。やがて、変革はあらゆる領域に浸透し、社会構造・産業構造が大きく変わるパラダイムシフトが起こるだろう。挑戦者にとって成長への絶好の機会となる。同時に、挑戦しないことが最大のリスクでもある。
  • これまで我が国は幾度のパラダイムシフトを生き抜き、飛躍の好機としてきた。今を生きる我々も、旧き衣を脱ぎ捨て、自らを変革する覚悟を持たなければならない。
  • 関西経済同友会は、戦後の荒廃の中、新生日本の構築の為に立ち上がった若手経済人有志により設立された。我々は、その意思を受け継ぎ、パラダイムシフト後の関西の基盤づくりに全力で取り組む。

II. 基本方針

〇 変革に向けた、3つの視点

世界が大きく変わろうとする中、我々は関西経済人として、次の3つの視点で、関西、ひいては我が国の持続的発展の基盤づくりに取り組む。

  • 「企業経営」
  • 「関西の成長」
  • 「政治・経済・社会課題」

<活動内容>

  • 調査・研究
    VUCA 時代に対応すべく、広い視野で変化と課題を捉える「調査・研究」活動を行う。
  • 提言
    解決すべき課題について、表面的な分析に止まらず、根元まで掘り下げた「提言」を行う。
  • 実行・実現
    提言の実現に向け、各種ステークホルダーへの発信・働きかけや自らの実践活動を通じて、共感する仲間を増やし、ムーブメントを起こす。

〇 研鑽・交流の重視

会員相互の交流を深め、切磋琢磨することにより、経営者自らの変革に取り組む。

〇 開かれた同友会

国内外諸団体との交流・連携を深め、広く外に向け発信・働きかけを行う。

III. 活動計画

上記の基本認識・基本方針に基づき、以下の委員会を設けて活動を行う。

■ 全体

  1. 総合政策審議会
    同友会の発信力向上と提言実現を目的に、政治家や行政関係者との交流を進める。
  2. 調査企画部会
    代表幹事の諮問を受け、適宜、諸問題・課題の検討を行う。
  3. 経済同友会連携会議
    全国の同友会と活発な交流を図り、連携を深める。
  4. 国際シンポ・フォーラム企画実行委員会
    「第30回ボストン・シンポジウム」などの企画・実行を担う。
  5. 関西財界セミナー企画実行委員会
    「第61回関西財界セミナー」の企画・実行を担う。

■ 研鑽・交流

  1. 会員懇談会
    時宜を得た講師の招聘による啓発活動を行うとともに、会員相互の交流を促進する。
  2. 若手の会
    若手会員(50歳未満)の交流促進と同友会の中核人材育成の場を担う。
  3. 会員間交流促進委員会
    会員間の交流を促進する活動を企画・実施する。

■ 企業経営

<調査・研究>

  1. 企業経営委員会
    企業経営をめぐる様々な課題について調査・研究し、経営者の立場で議論する。
  2. 中堅企業委員会
    中堅企業による特色ある事業活動の調査を行い、時代に即した中堅企業の経営について議論する。
  3. 海外交流委員会
    新たなビジネスチャンスを掴むヒントを得るべく、諸外国の政治・経済などの動向を調査するとともに、海外諸団体との交流を深める。

<提言>

  1. ダイバーシティ&インクルージョン委員会
    多様な価値観・発想が競争力の源泉であるとの認識のもと、企業経営の変革に向けた提言を行う。
  2. DX戦略委員会
    デジタル敗戦からの復興と新たな成長を牽引するデジタル・トランスフォーメーション(DX)戦略に関する提言を行う。

<実行・実現>

  1. エンゲージメント向上委員会
    従業員のエンゲージメント向上に資する取り組みを相互に学び合うとともに、会員相互の交流を促進する各種活動を行う。
  2. 経営塾
    変革に挑戦する企業経営者等による講演会を開催する。
  3. 女性リーダー塾
    女性会員・外部講師などによる講演会の実施や女性会員相互の交流促進など、女性リーダーの活躍に資する各種活動を行う。

■ 関西の成長

<調査・研究>

  1. 大阪まちづくり委員会
    MICE・IRに加え、大阪・関西の大規模開発事業やスマートシティを睨んだ都市OSなどについて調査・研究する。
  2. 防災・減災・復興委員会
    大規模災害に備え、会員の防災・減災意識向上を図るとともに、災害後の復興のあり方についても調査・研究する。
  3. スポーツ委員会
    「するスポーツ・観るスポーツ・支えるスポーツ」など、スポーツの様々な側面とその価値について調査・研究する。
  4. 大阪食文化委員会
    世界に誇る大阪の食文化に関する調査・研究を行う。
  5. 文化・芸術の力委員会
    大阪・関西を中心に芸術文化を学ぶとともに、それを関西の発展、企業におけるイノベーションに活かすための調査・研究を行う。

<提言>

  1. 都市間競争戦略委員会
    関西がベンチマークとすべきグローバル都市圏を検討し、競争戦略を提言する。

<実行・実現>

  1. 大阪・関西EXPO委員会 2025年大阪・関西万博に向けた国内の機運醸成活動を行う。万博を関西の経済成長につなげるための活動も実践する。
  2. グローバル・ベンチャーエコシステム委員会
    関西を世界有数のベンチャーエコシステムの一つとするための活動を実践する。
  3. 関西ブリッジフォーラム推進委員会
    関西の成長のために、更なる活躍が期待される若手経営者と関西有力経営者との橋渡しを推進する。
  4. グリーン関西推進委員会
    世界をリードする環境先進地域の実現に向けた活動を行う。
  5. 関西広域観光推進委員会
    大阪湾・瀬戸内海舟運観光による関西・西日本の成長を目指した活動を行う。
  6. グローバル適塾支援委員会
    グローバル適塾の会員増強ならびにカリキュラムの充実を支援する。
  7. お水汲み祭り支援委員会
    「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」の支援を通じて水都大阪の都市魅力向上に取り組む。

■ 政治・経済・社会課題

<調査・研究>

  1. 経済財政政策委員会
    EBPM(エビデンスに基づく政策立案)の観点を踏まえ、我が国の経済財政政策に関して広く調査・研究し、議論する。
  2. 地方自治委員会
    地方自治に関する諸問題について調査・研究し、議論する。
  3. 教育問題委員会
    教育に関する諸問題について調査・研究し、議論する。

<提言>

  1. 格差問題委員会
    コロナ禍で一層顕在化した我が国の格差・孤独・孤立の実態を踏まえ、その解消・緩和に向けた提言を行う。

<実行・実現>

  1. 安全保障委員会
    我が国の安全保障をめぐる諸問題の解決・緩和に向けた活動を行う。
  2. こどもの未来委員会
    未来の担い手たちが直面している諸問題の解決・緩和に向けた働きかけを行う。

なお、上記委員会で取り扱わない事柄などで、会員向けに情報提供が必要とされるものについては、事務局企画による講演会、勉強会などを適宜開催する。