日銀の追加金融緩和策の決定について
2010.10.05update
本日、日本銀行が金融政策決定会合において、追加の金融緩和策を決定した。今回の措置は、4年3ヶ月ぶりの事実上のゼロ金利政策導入に加え、新たな資産買入基金の創設など、質量両面からの包括的な金融緩和策を打ち出したもので、日銀が円高阻止やデフレ脱却へ、一段と踏み込んだ強い姿勢を示したことを評価したい。日銀が、異例ともいえるゼロ金利復活や基金による多様な金融商品の買い取りに踏み切ったことにより、中小企業向けなどの銀行融資を後押しし、企業心理の改善や景気の下支え効果が期待される。政府においても、具体的な景気対策を早急に実施して頂きたい。日銀単独の金融緩和策のみでは、内需の盛り上がりに欠けているわが国の実体経済の底上げには限界がある。政府・日銀が連携して最大限の効果を発揮するためにも、政府は、現在検討している補正予算について、ねじれ国会という困難な状況にあるものの、野党各党との間の真摯な政策協議を行うことにより、早期実現に向けて最大限の努力をして頂きたい。
以上
社団法人 関西経済同友会
代表幹事 山中 諄