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提言・アピール等

「所得・賃金格差」の是正により分厚い中間層の復活を
~すべての人が活躍できる社会へ~

2024.04.08update

一般社団法人関西経済同友会
格差問題委員会

関西経済同友会格差問題委員会(委員長=岡橋達哉 りそな銀行 シニアアドバイザー)は、提言「『所得・賃金格差』の是正により分厚い中間層の復活を ~すべての人が活躍できる社会へ」を取り纏めました。

1.問題意識

 日本ではかつて「一億総中流」という名の下、多くの国民が希望を持ち豊かさを実感できた。そして、「中間層」が経済成長のドライバーとなり戦後の復興から発展を遂げた。しかし平成期以降、多くの中間層が低所得者層へと剥落し、分厚い中間層の崩壊が始まった。社会生活が始まる時点であらゆる格差がつき、将来に希望も持てない若者が増加するなど、格差が深刻な問題となっている。今こそ格差の拡大と固定化による社会の分断を回避し、経済の主要な担い手である中間層を復活させ日本経済の持続的発展に繋げていく必要がある。明日を生きる子どもたちをはじめ、あらゆる世代に「希望するすべての人が活躍できる未来」を示すことが、今を生きる大人達に課せられた責務である。

2.提言

 提言1: 分厚い中間層の復活に向けた給与・所得向上策の実施を!
 【企業】
  ・ 働き手が安心して働くことができるよう「充実した働き方支援」の実施を
 【 国 】
  ・ 政労使会議等の活用により、政府のバックアップで生産性向上と賃金上昇の好循環の実現を
  ・ 求職者・就労支援団体・企業等が伴走しながら安心して社会復帰できる支援態勢の構築を
提言2: 今こそ、学習⇒スキル習得⇒職種・職業転換の『真のリスキリング』の実践を!
 【企業】
  ・ 働き手へのリスキリング項目の明示と実践支援を通じて、成長に繋がる事業構造の改革を
 【働き手】
  ・ リスキリング支援策を積極的に活用し、活躍機会の獲得・キャリアアップ実現を
 【 国 】
  ・ 中小企業、非正規社員や無職の人に対する支援でリスキリング格差防止を
 提言3: 分厚い中間層を復活させるための税制・社会保障等の実現を!
 【 国 】
  ・ 「年収の壁」問題等の抜本的解決により、全労働者の構造的な賃上げの実現を
  ・ 経済成長を支える雇用のセーフティーネットの構築を
  ・ 非正規労働者にもしっかりと届く支援の構築を

提言・アピール等

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