代表幹事コメント

年頭にあたって

2023.01.01update

代表幹事 生駒 京子
代表幹事 角元 敬治

あけましておめでとうございます。

2020年に世界を襲ったパンデミックは、新しいワクチン技術や前線で戦う医療従事者、政府・自治体をはじめとする関係各位の不断の努力のおかげで、昨年ようやく収束の方向に向かいました。わが国においても3月22日以降、緊急事態宣言・まん延防止等重点措置は発令されず、諸外国と比べるとポストコロナへのシフトが遅いとの指摘はあるものの、社会経済活動は着実に回復しています。今年は、ギアを1段も2段もあげ、世界のトップ集団に追いつき追い越し、新時代の日本に向けた足取りを力強く、確かなものにしなくてはなりません。

世界は今、混沌に包まれています。昨年2月24日のロシアによる侵攻で始まったウクライナ戦争は今なお続き、収束は見通せません。理不尽な侵略と、戦地における残忍な行為を目の当たりにすると同時に、世界の平和維持体制は不完全であるとの現実を突きつけられ、わが国も平和を当然視してはならないことを痛感させられました。

ウクライナ戦争によってエネルギー価格や穀物などの食料価格が高騰し、世界的なインフレが更に加速しました。国際的な供給構造の変化もあり、わが国も、一時的な対応だけでなく、抜本的な改革が求められています。他にも、雇用の質の改善を通じた貧困・ジェンダーギャップの是正、経済格差による教育格差・機会不平等の解消、DXGXなどを通じた社会システムの変革と新たな市場の創造、首都圏一極集中から分散型国づくりへの転換など、国全体で取り組むべき課題が数多くあります。経済界も責任感を持って取り組んでいく必要があります。

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げる、2025大阪・関西万博の開催まで2年半を切りました。先々が見通しにくい混沌の中にあっても、未来を展望し、目指すべき社会の姿を道標として示すことは大切です。開催国である日本には、持続可能な世界に向けたビジョンづくりが期待されています。開催地に拠点を置く私たちも、万博の成功は勿論のこと、多様な主体との幅広い連携により、世界を牽引する「いのち輝く都市」の先進モデルへと関西をアップグレードできるよう全力を尽くさねばなりません。

経済人が個人の立場で参画する関西経済同友会は、1946年の設立から一貫して、社会的責任を担うステークホルダーの一員として、わが国、とりわけ関西の発展に強くコミットしてきました。本年も引き続き、私たち経営者一人ひとりが高い志を持って活発に活動してまいります。関係各位におかれましては、引き続きのご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

以上

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