新型コロナウイルス - 緊急事態宣言の再延長に関して
2021.05.28update
- 本日、政府は、対象地域に対する緊急事態宣言の再延長を決定した。東京都や大阪府などでは、新規感染者数は宣言発令時に比べると減少はしたものの、未だ高い水準にあり、何よりも死亡者数は増加、重症者数や病床使用率も高止まりしており、医療現場の危機的状況が続いている。これらを踏まえると、再度の延長はやむを得ない。
- 政府・自治体には、人流を抑える各種の方策・対応に留まらず、逼迫が続いている医療現場の状況改善という喫緊の課題に対し、人的・経済的な支援を更に強化して欲しい。併せて、将来も見据えた危機管理の観点から、十分な病床を柔軟に確保できるような法的整備も進めて欲しい。また、これまでの対策において、効果のあった取組や一層徹底すべきことについて、丁寧に説明し、人々の行動変容を促す情報発信に努めて頂きたい。
- OECD諸国等に比べて大幅に遅れていたワクチン接種だが、足元では大規模接種会場の設置や前例に捉われない「打ち手」の確保など、政府・自治体の柔軟な諸取組を評価したい。一方で、接種予約等に混乱が生じている地域もある。全国民へのワクチン接種という次の段階に向けて、各地での大規模接種会場の設置や学校・職場などでの接種も含めて、国と自治体が連携して、綿密な準備を進めて欲しい。
- 今もなお医療現場では逼迫した状況が続いている。日々一人ひとりの命と向き合い、長期にわたり新型コロナウイルスと戦っている医療従事者の方々に改めて謝意を表したい。企業としても、引き続きテレワークを進めるとともに、今後、従業員が安心して迅速にワクチン接種を受けられるような体制整備、例えば、接種時の特別休暇の取得、企業内診察所での接種など、自治体等との協力体制の強化を含めて検討すべきである。
以上
一般社団法人 関西経済同友会
代 表 幹 事 古市 健