代表幹事コメント

新型コロナウイルス – 首都圏を対象とした緊急事態宣言を受けて

2021.01.07update

一般社団法人 関西経済同友会
代 表 幹 事  深野 弘行

  • 本日、政府が首都圏の1都3県を対象に、再び特措法に基づく緊急事態宣言を行なった。新規感染が急激に拡大しており、重症者数の増加により医療提供体制が逼迫し、更に深刻化する恐れが生じている。大阪など関西の府県も宣言発出を政府に要請する方向という。市中感染を示す陽性率も上昇していることから、国民の生命・健康を守るためには止むを得ない判断と考える。
  • 政府が決定した基本的対処方針には、住民に対する不要不急の外出・移動自粛、特に午後8時以降の不要不急の外出自粛の徹底や、飲食店に対する午後8時迄の営業時間短縮要請など包括的な活動抑制が盛り込まれた。施策の実効性を高める為にも、飲食店・納入業者を含む外食産業を中心に、影響を受ける事業者・従業員の支援・救済に全力を傾けていただきたい。
  • この基本的対処方針に基づき、自治体が迅速に措置をとることで、現下の危機的状況からいち早く脱し、収束に向かうことを心から期待する。同時に、それが達成できない事態も想定し、追加的な感染拡大防止の措置や医療体制の手当など、今後の対応策を先手先手で検討しておくことが重要だ。その為には、今回の施策の効果を科学的に分析・検証し、目的に対してどの程度の効果をあげているか、何が足りていないかを説明することが欠かせない。
  • 冬季に感染が拡大する可能性があることは想定されていたはずだが、これまでの知見を活かしてもなお感染拡大を防ぐうえで十分な対応が出来なかったことは残念である。政府・専門家には、何が足りなかったのかを明らかにすることを求めたい。
  • 政府・都道府県においては、若者を含め、全ての国民が現在の危機的状況を正しく理解し、感染拡大に繋がる行動を自粛するよう、トップ自らによる明確で説得力のあるメッセージを繰り返し発信して頂きたい。経済界としても、今がまさに社会・経済の興廃の瀬戸際にあるということを認識し、全力で感染抑制の為の行動変容に取り組む。

以上