骨太の方針・改訂日本再興戦略に対する提言
~次世代にツケを残さぬよう、第4の矢・財政再建の着実な実行を~
2014.07.15update
6月24日、「経済財政運営と改革の基本方針2014」(骨太の方針)および「日本再興戦略」改訂2014(新成長戦略)が閣議決定された。
日本経済は、アベノミクスの効果等により消費マインドや企業収益が上向いて来ており、回復基調にある。そうした中で、骨太の方針は、デフレ脱却・経済再生を掲げるとともに、これまで関西経済同友会が提唱してきた第4の矢「財政健全化」に改めて言及するなど、我々と方向性は一致しており、概ね評価できる。新成長戦略においても、昨年の積み残し課題について、特区を突破口とする医療・雇用・農業といった「岩盤規制」改革、法人税減税および女性の活躍の推進(ダイバーシティ)といった点を中心に、第3の矢の実行に向け、一定の前進があったといえよう。
一方で、人口急減問題への具体的な取組、社会保障制度を核とした財政健全化へ向けた取組については、「50年後に人口1億人程度を維持する」という人口の数値目標を政府として初めて掲げたことは評価できるものの、政策の具体性や実効性の観点で、達成への道筋は依然不透明である。将来世代にツケを残さず、経済成長と財政再建の両立に向けて、政府、関西、そして企業自身が今後何に取り組むべきか、以下主要な論点について提言を行う。
2014年7月
一般社団法人 関西経済同友会
経済政策委員会